Sunday, September 19, 2010

ペニシリン(その3):カビの培養

------------- The Lancet, 238:177-188, August 16, 1941.

カビの培養:
ペニシリンをつくるカビは無菌状態のCzapek-Dox液の表面で成長する。数日で
黄色のゼラチン状の膜を形成し、緑色の芽胞をつくる。ペニシリンが含まれる
培養液は黄色になり10-12日で最大含有量となる。産生量を増やす方法をいろい
ろ試みられたが、いくつかを除いてほとんど失敗した。

1つはPaul Fildes がbrever's yeastを培養液に加えるとで産生量を増やさないが、
培養期間を1/3に短縮できることを見い出した。また10〜12日後に新しい培養液
にかえることで2回目の回収ができること。しかもこれは12回くりかえせるし、
産生量が減ることなくおこなえる。培養液の深さを1.5cmを超えないようにした
とき産生量が上昇する。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

Gwyn Macfarlane, Howard Florey- the making of a great scientist,
1980, Oxford University press. から翻訳。

質問,問い合わせ先:
〒755ー0097
山口県 宇部市 常盤台1丁目20−2
上宇部こどもクリニック 萩原啓二 
電話: 0836-29-1155
Fax: 0836-29-1156
E-mail: keijihagiwara@gmail.com